コルクマットは暑い夏には向かないのではないか、夏はコルクマットの代わりになるものはないか、とお悩みではないですか。
結論から言うと、取り立てて、夏に向いているわけでも夏に不向きでもありません。
「夏は暑くて使えない」ということはありませんし、逆に「夏にこそおすすめ」といってしまうのも大袈裟(おおげさ)かもしれません。
良くも悪くも大きな利点も大きな問題点もないのですがその理由をご存知でしょうか。
コルクマットは夏に向いているわけでも不向きでもない理由
1.非発熱だから、暑く(熱く)はない
コルクマットは「断熱効果」がうたわれています。 冬の底冷え、ヒヤッと感を和らげてくれます。
というのも、コルクマットの構造は、EVAという素材の上に薄いコルクを貼り付けてあり、EVAの熱伝導率の低さによって「断熱効果」が実現されています。
ですので、冬に防寒に向いているからといって、EVA素材もコルク素材も発熱しているわけではないので足元が熱いわけではないわけです。
参考>EVA素材って何?ジョイントマットやコルクマットは本当に安全・安心なの?
2.断熱性が高いから、暑く(熱く)も涼しくもない
上で触れた通り、コルクマットは断熱効果が高いです。
そのため、理論上は、そして厳密にいうと、
・ベースの床が体温より高ければ、ベースの床から足に伝わる温度をコルクマットが防いでくれるので敷いた場所が涼しく感じ、
・ベースの床が体温よりも低ければ、ベースの床が足から体温を奪ってくれるのでコルクマットを敷いてない所の方が涼しく感じます。
さて現実は、夏場のベースの床の温度はどうでしょうか。
2-1.まず、ベースの床が金属やコンクリートということは少ないと思います。
現実的には、フローリングであれば体温より少し低いくらいの温度ではないでしょうか。
2-2.次にフローリングにコルクマットを敷いてある場合、フローリングの温度とコルクマットの温度に差があるでしょうか。
冷房が効いているなど、床が冷たいときはコルクマットも十分冷たくなっているはずですので、現実では、敷いても敷いてなくても変わらないと思います。
3.防水性が高いので蒸れや匂いに強い。ただし拭き取りは必要。
夏は足にも多くの汗をかきます。
夏は靴で繁殖した雑菌も家の中に多く持ち込まれます。
フローリングのお部屋ではとくに足元がベタベタしたり匂いが気になりますよね。
カーペットやラグなどのファブリックを敷くと、確かに、汗を吸ってくれて気持ちがいいのですが、その裏返しで、汗や雑菌が染み込んで気付かないうちにベタベタや匂いのもとになります。
コルクマットは、フローリングと同様、防水性撥水性が強いので、汗や雑菌が積もりません。
ただ拭き取り掃除が必要なのは同じで、きちんとすれば、夏中快適に過ごせますよ。
天気のいい日を選んで、コルクマットの裏側も掃除機をかけ、コルクマットは軽く水拭きをして水分をふき取ったあとに部屋の中で立てかけておくだけでスッキリしますし、ダニ予防にもなります。
参考>使用方法別お手入れ(吸う・拭く・洗う・干す)掃除のやり方
参考>ダニ回避にジョイントマットやコルクマット敷く前後に必要な対応とは
4.調湿はゼロではないが、過度な期待は避けたい
調湿とは、部屋の湿度が高いときにはその素材が湿度を吸い取り、そして、部屋の湿度が低い時に吐き出してくれる機能です。
自然素材では、珪藻土(けいそうど)や、畳(表面がイ草+中味がワラのもの)、無垢の木材、そして、コルクもそれにあたります。
コルクはその調湿性能から、ワインの栓に使われてきました。
しかしながら、コルクマットのコルクは、
・EVAの表面に薄く貼り付けられたものです。
・コルクの粒や粉を接着剤で固めたものです。
ですので、調湿力をコルクマットに期待し過ぎては失敗しかねません。
余談ですが、コルクの調湿を期待しすぎて、夏や梅雨の時期に布団の下にコルクマットを敷いて、結果カビが大繁殖したという例もあります。
調湿を主目的にする場合は、シリカゲル入りの調湿シートが寝具用に製品化されているようですのでしちらをご検討されることをおすすめします。
そうはいっても、EVA素材むき出しのジョイントマットに比べると、肌ざわりはサラッとしているのは確かです。
また、サラッと具合でいうと、コルクの粒の大きなものよりも、小粒や粉のようなものの方が肌ざわりがいいようです。
まとめ
コルクマットが夏にデメリットを発揮するかというとそうではありません。 むしろ、ジョイントマットの中では比較的サラッとした肌ざわりですので夏用にコルクマットの代わりを探す必要はなさそうです。 だからといってコルクの調湿性能に「過度に」期待すると裏切られます。 そして、いずれにしても夏はダニやカビが繁殖しやすいため、床まわりは特に、こまめな掃除が必要です。